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後藤勤先生(本科卒業生/GOTOHARI治療院 代表)
あん摩マッサージ指圧師、はり師、きゅう師の国家試験受験資格が得られる総合学科です。3つの資格はいずれも子どもから大人、高齢者まで、スポーツから美容、婦人科や慢性疼痛ケアなど、幅広い年齢層を相手に、多彩な分野での活躍が期待できる、有望な国家資格です。本科では、それぞれの相乗効果を応用したカリキュラムを導入しており、臨床経験豊かな講師陣のもと、卒業時点で独立開業が可能なプロフェッショナルに育て上げることをめざして、実践的な学びを提供しています。
課程学科・募集定員・修業年数・入学資格は次の通りです。(週5日制)
課程 | 医療専門課程 |
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学科 | あん摩マッサージ指圧・はり、きゅう科(本科) |
授業時間 | 9:30〜14:50 |
募集定員 | 70名 |
修業年数 | 3年 |
入学資格 | 高等学校卒業 |
※学校行事(解剖見学実習・新入生歓迎会等)により、授業時間を一部変更して実施することがあります。
※入学資格は、高等学校卒業(旧制中学校卒業及び文部科学省令により高等学校卒業と同等以上の学力を有すると認められた者を含みます)以上です。
本科・専科教員二村浩之(にむら ひろゆき)
大学卒業後はしばらく建築系の会社で営業職をしていました。でも、本位ではなかった。自分の名前ではなく、会社名で呼ばれるのがいやだったし、個人で、独立してできる仕事に就きたいと思っていたからです。
仕事の候補をいくつかピックアップし、手に職がつくし、人体に興味があったので中和医療専門学校に入り、卒業後は、教員を目指しました。
鍼灸治療の特色は「オーダーメイド」であることです。昨今、西洋医学でも「個別医療」の重要性が注目されていますが、東洋医学は昔から「個別」です。「病名」ではなく、患者さんの体質とか生活とか、トータルで把握しなければ治療できません。それには学校で教わる知識・実習だけでなく、「経験」が非常に重要になります。だから「経験医学」とも呼ばれます。
教わるだけの知識では、太刀打ちできないから、卒業しても、国家資格を取っても、開業しても、学び続ける姿勢が必要です。
ですから、国家試験対策も、ただ覚えればいいではなく、腑に落ちて、後につながるように教えたいと思っています。楽しようと思っちゃいけない。
「あえてアナログ授業に徹するのが僕のやり方です。イマドキないくらい板書する(笑)。スマホで撮って済ませる学生も多いですが、せっかくの覚える機会を逸しています、もったいない。あえて手を動かして写すことが重要なんです。解剖図だって、写真を見るだけでは理解できない。描いてみないとね。嫌がられますが、本人のためです。ちゃんとノートを取ってくれた人は、合格します」
あん摩マッサージ指圧、はり、きゅう科(本科)武藤里恵さん
総合病院と大学病院でトータル19年、看護師をやっていました。大学病院では、特別室の病棟に5年、その後が救急外来と、ICUですね。兼任だったので、ICUに所属しながら救急外来も並行で、という感じでした。あはき師をめざすことにしたのは、臨床経験のなかで、ある思いを感じるようになったからです。
人はいきなり病気になるわけではありません。検査で異常値を示し、病名がつくもっと前から、徐々に始まっていることがほとんどです。でも多くの人は、我慢できないほどの症状が出てやっと受診します。病院もまた、不調に気がついて早めに受診される方がいても、明らかな異常がなければ、積極的な治療を開始できないことも少なくない。それがすごくもったいないなと思っていました。
そうした部分にアプローチしていくには、“未病”(健康と病気の間の状態、またその状態を維持・改善し病気を防ぐこと)や“ナラティブ・ベイスド・メディスン”(一人ひとりのライフスタイルや働き方、“病気”になる前からの病の物語に寄り添うこと)が大切だと。東洋医学はこれらの面において、とても魅力的だと感じました。
西洋医学と東洋医学をうまく組み合わせることで、体の不調が軽いうちにリカバリーできていれば大きな病気に発展しないかもしれないと思っています。そんな西洋医学と東洋医学を組み合わせて行う統合医療の分野にすごく興味があります。東日本大震災のときにも、かなり注目されましたが、今後はさらに必要とされるようになるのではないでしょうか。統合医療の部分でも、地域医療の部分でも、東洋医学をベースとしているあはき師の活躍の場ももっと増えるはずですし、将来性は高いと思っています。
私自身、この道を選んだ決め手は、あん摩マッサージの効果を実感したことでした。看護師時代、仕事がきつくて、体がつらかった時、大学病院内のスタッフ用リフレッシュルームで受けた施術が驚くほど効いたんです。すごい人気で、常に満員だったのですが、私があまりにもつら過ぎて助けてくださいとお願いしたら、10分間だけやってくださったんですよ。それだけなのに、もうびっくりするくらい楽になって。その後仕事がめちゃくちゃはかどりました。その経験がもう目から鱗で、あはきの素晴らしさをもっと社会に知ってほしいと思うようになりました。
うれしいのは、これまで臨床で経験してきた様々なことが、授業で学ぶこととつながって、あぁそうだったのかと腑に落ちる瞬間が多々あることですね。それに実技も、だんだん上手になって行くのが自分で分かると楽しいです。努力して、もっと上手くなりたいと思うし。看護師としてのキャリアを終えるのはすごい勇気が必要でしたが、思い切って決断してよかったと思っています。
基礎分野では、コミュニケーションスキルのベースとなる心理学、国際的な活躍を視野に入れた英語等を。専門基礎分野では、施術のベースとなる人体を知るための解剖学・生理学の習得を行います。また、専門分野では、東洋医学基礎概論・経絡経穴概論を通じ、東洋医学の基礎概念への興味と理解を深めます。治療術であると同時に哲学でもある、東洋医学の奥深さを実感してください。実技では、あん摩、はり 、きゅうの基本的手技を徹底的に反復練習することで、手技の完璧な体得をめざします。
1年次で学習した基礎的な知識から発展し、病理学や臨床医学総論・各論を通じて、疾病についての西洋医学的な理解を深めていきます。医師との協力・連携による治療へのニーズが高まる昨今、これらは重要な知識です。さらに東洋医学の専門知識をより深化させると共に、臨床実習(患者さんに接して診察・治療を行うこと)を行うための「臨床実習入門」を通じ、実際の臨床への対応を習得します。臨床実習は1月より本校の附属治療所にて開始し、実際の臨床への対応に加えて、専門的な実技・知識の体得ができます。また、後期より卒業論文作成のための課題研究が始まります。
卒業まであと1年。プロとしての活動を視野に、2年間で習得した知識・技術を、「(各種)臨床論」を通して、より実践的に深めて行きます。近年、マッサージの分野で人気が高い「アロマテラピー」も学べます。また、臨床実習を行うとともに、本校学生の最重要課題である国家試験突破をめざし、国家試験対策授業に力を入れていきます。実技は応用実習や総合実習を取り入れ、より臨床に役立つよう進めます。また10月には2年次から続いている研究をまとめ、校内研究発表会を実施し、その成果を卒業論文集として収めています。
本科の学生たちがめざすのは、あん摩マッサージ指圧師、はり師、きゅう師の国家資格取得です。特に本校における、あん摩
マッサージ指圧師の国家試験合格率は、第33回国家試験(2025年2月)で現役合格率100%と高い数値を記録。その秘密は、西洋と東洋のいずれの医学にも精通した講師陣が、過去の国家試験問題などを多角的に検討し、解き方や要点などを徹底的に指導しているからです。国家試験間近の12月上旬と2月上旬には模擬テストも実施し、3年生全員の合格をめざして指導します。
・実技試験は本校を卒業することにより免除されます。
・学科試験は毎年2月最終週の土曜日に「あん摩マッサージ指圧師」、日曜日には「はり師」「きゅう師」の国家試験が行われます。