

柔整科柔道整復科
3年間みっちりと柔道整復について学び、国家試験受験資格を取得できる学科です。柔道整復は、骨折、脱臼、捻挫、挫傷、打撲などの運動器の損傷に対して、整復(元の位置に戻すこと)や固定などの施術によって治癒に導く医術。「手当の精神」をモットーに、日本の伝統医術である「柔道整復術」を融合させる教育を実施しています。心身を癒し、人間の持つ自然治癒力を最大限に引き出すことのできる柔道整復師の育成が目標です。
この学科で取得可能な資格
この学科の入学データ(2025年度入学生)
課程学科
課程学科・募集定員・修業年数・入学資格は次の通りです。(週5日制)
課程 | 医療専門課程 |
---|---|
学科 | 柔道整復科(柔整科) |
授業時間 | 9:30〜14:50 |
募集定員 | 30名 |
修業年数 | 3年 |
入学資格 | 高等学校卒業 |
※学校行事(解剖見学実習・新入生歓迎会等)により、授業時間を一部変更して実施することがあります。
※入学資格は、高等学校卒業(旧制中学校卒業及び文部科学省令により高等学校卒業と同等以上の学力を有すると認められた者を含みます)以上です。
柔整科で学ぶ仕事の魅力

対策補講
苦手意識を克服して勉強すれば
合格できます
柔整科教員福岡治(ふくおか おさむ)
3か月安静の大ケガを治してもらった
高校時代、陸上部で短距離と中距離をやっていたのですが、3年の春、太ももの骨にひびが入る疲労骨折をしてしまい、「3か月は安静にしないと後遺症が残る」ドクターストップをかけられた。夏から秋にかけては引退試合も控えている。安静になんてしていられないし、ケガが治ったらすぐに調整に入りたい。焦る僕をなだめ、上手く治療してくれたのが、中和医療専門学校出身の柔道整復の先生でした。おかげさまで、引退試合にも出場できた。
柔道整復師ってすごいなという印象が残り、その後、この道を志すことになりました。
今、ここで教えながら、トレーナー活動もしています。ケガを治すだけでなく、ケガをしにくい身体を作ったり、疲労骨折しそうな時にセーブするよう助言したり、僕たち柔道整復師が役立つ場面は多いです。
中和出身の中和ファン
僕は中和のOBでもありますが、中和が本当に大好きです。学生に対しても自由を尊重するし、教員と学生の間にできるだけ壁を作らない雰囲気は、僕が在籍している頃から変わりません。入学当初、「こんな学校があったんだ」と驚き、すごくいいなと思いました。
感覚総動員で「記憶に残す」
国家試験対策の補講では、できるだけ興味を抱かせることを重視して、授業を進めています。写真や動画を駆使し、見る、聞く、触るなど、持てる感覚を総動員させて「記憶に残す」授業ですね。
「努力しろ」ではなくて、自然と覚えるといいなという思いで工夫しています。
特に動画はよくスマホで見てくれているみたいです。国家試験の後「あの動画で先生が話していたことが問題に出た」と報告されると、役に立ってよかったなと思います。国家試験で点数を取るのは、実はそれほど難しくない。キーワードをとんとんとんと覚えて行けばいいんです。苦手意識を克服して勉強すれば、すんなり合格できることに、早く気付いてほしいです。
先輩のアップデート・ストーリー

フットサルとビーチサッカー、
柔整師の三刀流で行く
柔道整復科山口勝輝さん
アスリートを続けながら稼げる仕事
フットサルとビーチサッカーのチームに所属しており、フットサルは小学2年生から、ビーチサッカーは高校3年生から続けています。
フットサルって、プロの選手でも給料をもらえている人が、チームに1人ぐらいしかいないんですよ。なので、プロになったとしても、ほかの仕事で稼がないと食べていけない。その場合、大体フットサルのプロのチームは、接骨院等がスポンサーについている場合が多いので、柔道整復師の資格があれば就職しやすくなると考え、柔整科に進学しました。周りで理想は、所属チームのトレーナーになることですね。結構怪我をする人が多いので、治療に加えて日頃のメンテナンスもしてあげて、怪我をしない体も作ってあげられるようなサポートがしたいですね。そういう意味では、柔整を学ぶことはアスリートと相性がいいと思いますよ。同様の理由で柔道整復師になったアスリートはすごく多いです。
好きなので全然大変じゃない
入学してみて感じるのは、就職のためだけでなく、フットサルとかビーチサッカーとかにも結構役に立っているってことです。体のことを勉強するじゃないですか。なので、筋肉の付き方とかを気にしながらストレッチしているし、どうすれば怪我をしにくい体を作れるかなど、考えながら取り組んでいます。アルバイトで週1回、小さな子供たちにフットサルを教えているのですが、そんな時にも中和で学んだことを活かせています。
フットサルの魅力は、スピードですね。サッカーより、ボールの動きも人の動きも早いし、ボールにもいっぱい触れるのが楽しいですね。
ビーチサッカーで最高なのは、オーバーヘッドシュートの瞬間ですね。オーバーヘッドするシュートモーションに入ったら、絶対誰も触っちゃいけないというルールがあるので、その瞬間は自分だけ。そこがめちゃくちゃ格好いいじゃないですか。
とにかくフットサルとビーチサッカー漬けです。
週2回のオフ以外は全部フットサルの練習で、たまに土日、ビーチサッカーの練習をしに行っているという感じです。練習は学校の授業が終わってから。夜はいつも練習ですが、好きなので全然大変とは思いません。
フットサルにも協力してもらえた
中和で一番いいと思うのは、先生との距離が近いことですね。生徒並みに話しやすいし、相談しやすい。授業も面白くて、いい意味でリラックスできるというか。高校で言ったら体育をやっている感じで、自分の身になるし、楽しめるという2つの感じが好きです。自分は高校生の時、フットサルのU19日本代表候補に呼ばれたんですが、学校の勉強は遅れがちでした。でも今回代表候補に呼ばれた際には、中和の先生がめちゃくちゃ協力してくれて、授業の分からないことがあればどんどん聞いていいと言ってもらえて、すごく集中することができました。この学校に入って本当によかったなといつも思います。
やっぱりコンディショニングで接骨院等に行っているんですけど、そこの先生からも中和いいよ、とよく聞くんですよ。その評判から、中和っていいんだと。先生方もスポーツ経験者が多いし、故障したときに診てくれた鍼灸院の先生や接骨院の先生が中和出身で、すごくよかったのも、中和に決めた理由です。
カリキュラム
1年次のカリキュラム
基礎分野では、患者さんとのコミュニケーションに役立つ心理学、グローバルな治療家をめざせるよう英語等を。専門基礎分野では、施術の基本となる人体を理解するための解剖学・生理学を重点的に学習していただきます。また、柔道整復のルーツとも言われている柔道も実技を中心に体得。設備の整った柔道場で、世界大会優勝経験のある指導者のもと、学ぶことができます。さらに専門分野では、柔道整復の概略ならびに包帯法などの基本的な技術を習得します。
- 心理学 I
- 心理学 II
- 保健概論 I
- 保健概論 II
- 統計学
- 英語 I
- 英語 II
- 解剖学 I
- 解剖学 II
- 解剖学 III
- 解剖学 IV
- 解剖学 V
- 解剖学 VI
- 生理学 I
- 生理学 II
- 生理学 III
- 生理学 IV
- 医療概論
- 柔道 I A
- 柔道 I B
- 柔道整復学総論 I A
- 柔道整復学総論 I B
- 柔道整復学総論 II A
- 柔道整復学総論 II B
- 柔道整復学総論 III A
- 柔道整復学総論 III B
- 柔道整復実技 I A
- 柔道整復実技 I B
- 柔道整復実技 II A
- 柔道整復実技 II B
2年次のカリキュラム
専門基礎分野では1年次の学びをベースとし、病理学や運動学、リハビリテーション概論など、柔道整復が対象とする疾病と障害の基本を学習していただきます。さらに、整形外科学で治療に関するエビデンスを習得。また、柔道整復が社会で果たす役割への理解を深めるべく社会保障制度の知識も身に着けます。専門分野においては身体各部の疾病・傷害に関して、柔道整復の技術と関連づけた具体的な学習を行い、3年次の臨床実習を向けた準備を進めます。
- 生理学 V
- 生理学 VI
- 運動学 I
- 運動学 II
- 病理学概論 I
- 病理学概論 II
- 一般臨床医学 I
- 一般臨床医学 II
- 整形外科学 I
- 整形外科学 II
- リハビリテーション概論 I
- リハビリテーション概論 II
- 柔道 II A
- 柔道 II B
- 社会保障制度
- 柔道整復学演習 I
- 外傷保存療法
- 柔道整復学各論 I A
- 柔道整復学各論 I B
- 柔道整復学各論 II A
- 柔道整復学各論 II B
- 柔道整復学各論 III A
- 柔道整復学各論 III B
- 柔道整復学各論 IV A
- 柔道整復学各論 IV B
- 柔道整復実技 III A
- 柔道整復実技 III B
- 物理療法
- 臨床入門 I
- 臨床入門 II
- 臨床実習
3年次のカリキュラム
専門基礎分野では外科学概論・一般臨床医学を修得。これらは西洋医学とのコラボレーションによる治療が多い柔道整復にとって重要な知識です。また、関係法規は特に、独立開業した際に知っておかなくてはなりません。さらに専門分野では、柔道整復が得意とする身体各部の骨折、脱臼、軟部組織の損傷について処置・施術法を学び、習得した技術を確実なものにすべく附属接骨院で臨床実習を行います。11月頃には国家試験を担当する試験財団から試験委員が派遣され、柔道整復実技と柔道実技について認定実技審査が実施されます。
- 一般臨床医学 III
- 一般臨床医学 IV
- 外科学概論 I
- 外科学概論 II
- 衛生学・公衆衛生学 I
- 衛生学・公衆衛生学 II
- 関係法規
- 柔道 III
- 柔道整復学演習 II A
- 柔道整復学演習 II B
- 柔道整復学各論 V A
- 柔道整復学各論 V B
- 柔道整復学各論 VI
- 柔道整復学演習 III A
- 柔道整復学演習 III B
- 柔道整復学演習 IV
- 臨床的判定
- 柔道整復実技 IV A
- 柔道整復実技 IV B
- 柔道整復実技 V A
- 柔道整復実技 V B
- 総合実技 I A
- 総合実技 I B
- 総合実技 II A
- 総合実技 II B
- 外傷予防
- 臨床実習
国家試験対策
国家試験突破に向けて、出題傾向を研究し、問題の重要度や解き方、関連事項までを指導していきます。もちろん、模擬試験も実施します。自習の場として提供している図書室では、国家資格取得という同じ目標を抱く学生たちが、真剣に試験勉強に取り組み、お互いを励まし合っています。
また認定実技審査における整復実技については対策責任者を設け、ハイレベルな指導に取り組んでいます。さらに柔道の実技では、世界大会優勝者など優れた指導者のもと、合格レベルに達するまできめ細かなサポートを受けることができます。このように、柔整科では、学生たちの全員合格を心から願い、ともにめざし、学科試験と認定実技審査に対して万全のバックアップ体制で臨みます。
柔道整復師の 国家試験合格率は、第33回国家試験(2025年3月)で現役合格率61.9%と全国平均より高い数値を記録しました。
・認定実技審査は毎年11月頃に行われます。試験財団が実施し合格する必要があります。
・学科試験は3月の第1日曜日に「柔道整復師」の国家試験が行われます。